おはなしと「3」
絵本と紙芝居の違い
あなたのお宅に紙芝居ってありますか?
我が家には長男が幼い頃、私の両親が作ってくれたものがあります。
幼稚園教諭をしていた頃は、たくさんの紙芝居をしてきましたが、家にあるのは絵本ばかりです。
数ある絵本の中には、私が幼い頃一人で繰り返し読んでいたものを、大人になってから再び見つけて懐かしくて買って、我が子たちも繰り返し読んだものもあります。
さて、絵本と紙芝居の違いですが…
絵本は読みます
紙芝居はします
紙芝居を手に取って見られたことがある方はご存知かと思いますが、紙芝居の裏には「さっと抜く」とか「途中まで抜きながら…」というようなト書きがあったり、誰のセリフなのかが上に書いてあったり、ナレーション部分があったり…
つまり一人で何役かの登場キャラを演じ分けて、紙芝居を観せながらお芝居するということです。
絵本の読み聞かせも年齢などによっては身振り手振りを加えることもありますが、基本は読み手の顔が見える横に子どもに見えるように持ち、抑揚はつけますが、紙芝居ほどなりきることもなく、文字通りに読みます。
そうすることで子どもは絵やお話を覚えるぐらい繰り返し楽しみ、お気に入りのものは自分で手に取り、字を覚えるきっかけにもなります。
絵本は子どものためのもの?
自分で言うのも何ですが、私は絵本を読むのも紙芝居をするのもかなり得意です。
それを職業としていたので当然ですが…
今回は皆さんに馴染みのある絵本についてお話ししたいと思います。
クリスマスプレゼントに絵本を選ばれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
訪問させていただいているブログでも、絵本について取り上げられているのもお見かけすることがあります。
絵本は、絵のみで文字のないもの、しかけがあり飛び出したり音が鳴ったりするもの、文字が読める子が一人で楽しめるお話長めのものなど、いろいろありますが…
大人が好んで読むような小説やお役立ち情報満載の本と違って、絵本は何時間もかけて読むようなものがなくあっという間に終わってしまいます。
でも、絵本は子どものためだけに作られたものではなく、絵やお話に込められた作家さんの想いに、大人も癒されたり惹き込まれたり!
世の中には私が出逢ったことのない絵本がまだまだたくさんあります。
何歳になっても、素敵な絵本に出逢い触れながら生きたいと思います。
特に好きなのは「ともだちほしいなおおかみくん」です。
動物たちの毛の流れや滲んだ色のぼかし具合がとても自然で好きです。
当時、絵本の編集のお仕事をされていたSちゃんと知り合う機会があり、たくさんの絵本作家さんのお話を聞かせていただいたことも、原画を見せていただいたことも、心の宝物引出しに大切に保管しています。
むかし むかし ある ところに…
このフレーズで始まる、誰もがよく知っているお話
「あかずきん」「ももたろう」「3びきのこぶた」など、あなたはいくつぐらいのお話を覚えていますか?
そう!読むのではなく、ストーリーを覚えていて、絵本などを見ずにお話しできますか?
覚えていることが立派だと言いたいのではないです。
絵本を見ながら読み聞かせができない環境で、「何かお話しして」と言われることもありますよね。
そんなとき、一つでもレパートリーがあるといいですよね。
幼児の言語の発達に「3」という数はポイントだと、学生時代に学びました。
①「どうしておばあちゃんの目はそんなに大きいの」「おまえの顔がよく見えるようにさ」
②「どうしておばあちゃんの耳はそんなに大きいの」「おまえの声がよく聞こえるようにさ」
③「どうしておばあちゃんの口はそんなに大きいの」「それはおまえを…」
こういう繰り返しも3回が程好く…
鬼退治にお供するのは①犬②猿③キジ
このように「3」がちょうどいい数なのです。
遠い昔の話ですが、私が中学時代の友人宅に遊びに行ったときのこと、セキセイインコのピーちゃんがいて、このピーちゃんがとってもお話し上手だったのです。
「ピーちゃん、くるり~んと」と言いながら、止まり木をくるんと1回転(人間でいうと大車輪みたいな感じかな⁉)するんです!3回ぐらい繰り返しやって見せてくれました。
次はナント昔話が始まるんです‼
「むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんが…」ここまでですが(^^;
これも3回ぐらい繰り返すのです。2~3回目になると前半と後半が分離して繰り返されますけどね。
それにしても昔話をしてくれるインコにはピーちゃん以外出逢ったことがないです。
普段の生活の中で次が予測できるぐらい覚え親しんでいるお話、お話だけでなく習慣的にしていることの中にも「3」が隠れているかもしれませんね?
絵本を劇遊びへ
幼稚園では生活発表会(お遊戯会)などで、絵本から劇遊びへと発展したり、園生活の中で親しんでいる歌や手遊びなどとミックスされたりした形を保護者の方に観ていただく機会があります。
私が幼稚園教諭1年目の発表会で子どもたちと一緒に取り組んだ劇は「おおきなかぶ」でした。
今思い出せば、よくそんな状態で乗りきったねと恥ずかしくなるような体験から、保護者の方から「よかったわ~」と言われるまで、そんなお話もまた記事にできればと思います。
追記
前にお話しした絵本「ともだちほしいなおおかみくん」について、お問い合わせがありましたので、追記いたします。
ともだちほしいなおおかみくん
さくら ともこ・作 / いもと ようこ・絵
1986年7月31日 第1刷発行
発行所 / 岩崎書店
「げんき森に すんでいる おおかみくんは、ほんとうは
とっても やさしいのです。」
よろしければ参考にしてみてください。