七星に願いを

心身健やかに生きる あなたを支える専門家*NanaseMのブログ

長男の教習所物語

26年ぶりの再会

前回の記事からの続きです。

nanase-m.hatenablog.com

その日の教習は、昼休憩後の部からの予定で、ちょうどよい時間帯のスクールバス便がありませんでした。

もしかしたらSちゃん(S教官)に会えるかも!?
そんな期待を胸に、長男を教習所まで送って行く準備をしていたら…

ピンポ~ン、訪問者!!

用事はすぐ終わりましたがちょっと焦り、早めに行くつもりが土砂降りの中、わだちを避けてもバシャバシャ水はねしながら…

着いたのは教習開始7分前!

受付で女性教官に「S先生はいらっしゃいますか…お忙しいでしょうか?」と声をかけたら…

少し離れたところでSちゃんらしき女性がピクンと反応してこちらを見たので…

(あ、先日手紙に同封してくれていた高校時代のSちゃんからあまり変わってない)、私は「Sちゃん?」と確認するように手を振りました!

Sちゃんは私に気付き笑顔で駆け寄って来てくれました!

26年前の写真には私がしゃがんでSちゃんと同じ背の高さで写っているのに、今は私より背の高いSちゃんが目の前にいて、Sちゃんの成長は当たり前なのですが、感無量で私は泣きそうでした。

ほんの1~2分だったでしょうか、ほとんど話しをする間もなく教習開始時間となり…

「いつかまたゆっくりと」と言って、私は教習所を後にしました。

 

Sちゃんに再会できてよかった! A教習所でよかった!

幼稚園教諭していてよかった! 生きているといいことありますね!

 

仮免許取得までの道のり

長男はMT車コースなので、AT車コースより技能教習の時間数が多く、修了検定までに15回受けました。

エンストしまくりながら…

狭路走行、坂道発進、安全確認、早めの合図、減速など…同時にこなせないと弱音を吐いていました。

元自動車学校教官の父は孫である我が長男に、学科でわからなかったことへの説明、スポーツ選手が基礎練習を繰り返すように、運転も基本操作の繰り返しが大事だと励ましていました。

技能11回目と13回目は無線車での教習予定でしたが…

ベテランK先生が担当で、技能11回目無線車で出発した長男の運転にストップをかけたそうです。

まだ無線車というレベルではなく、至らない部分の指導が必要とK先生が判断、2回とも普通の教習に切り替えて、まずは狭路走行を特訓してくださったそうです。

技能13回目でもK先生が担当で、坂道発進を中心に特訓してくださり、技能11回目の「ひどいなぁ」から「並みになったな」におかげさまで成長したようです。

この2回が補習のようになったのでしょうけど、補習は受けることなく「みきわめ」をいただき、修了検定を無事一発合格することができました。

 

なぜMT車コース?

そもそも、AT車がほとんどの世の中で、我が家にもMT車がないのに、なぜMT車コースにしたのかと言いますと…

最終的には長男が「それは就職に有利なのか?」と質問してきて、不利ではないので「Yes」と答えたところ、「じゃMTで」と、自分で決めました

やや誘導的だったかもしれませんが…

というのが、私も夫も、できればMT車コースを選んでほしいと思っていたもので。

今度車を買い換えるときがきたら、MT車をと考えています。

長男は教習から帰るといつも「疲れた、手も足も忙しい」と言っていますが、だからいいのです。

AT車のようにブレーキの足が浮いてクリープ現象で前に出る心配もないですし、少なくとも免許を取る頃にはAT車のように手元を見なくてもギアを入れ間違うことはないですし、踏み間違いによる事故にも繋がりにくいですし、街中では忙しく感じる程手足や頭を働かせるので、眠気防止や脳トレにもなります

MT車は慣れるまでが大変かもしれませんが、その山を越えるからこそ味わえる喜びや楽しさもありますからね。

父からも、とりあえずATを取って、後に必要ならAT限定解除という選択肢もあったと言われましたが…

長男自身が選んだのだから、これで良いのです!

 

免許いつ取れるかな?

ストレートとはいえ、繁忙期、バイトしつつで、修検までこんなにかかるとは思わず、先日、大学後期授業がスタートしました!

技能教習9回、学科3回を残した状態で通常に戻り、大学、教習所、バイトの両立となります。

仮免が取れるまでは、よく私の運転の助手席に長男を乗せ、運転席からの見え方とは違いますが、こんなところではこういうところに留意する、走行位置の目安やハンドル操作、AT車での坂道発進体験などしてみました。

ヒルスタートアシスト

我が家の車はAT車が2台、うち1台には「ヒルスタートアシスト」というシステムが搭載されています。もう1台には搭載されていません。

まず、搭載なし車でかなり急な登り坂途中で停車(田舎の後続車なしです)

Dギアのまま、ブレーキペダルから足を離すとAT車でも後ろへ下がります

そこで、Dギア+パーキングブレーキ状態左足はパーキングブレーキの上に構え右足はブレーキペダルから離してアクセルをゆっくり踏み込むエンジン音が上がり、車体が浮くような感覚がくるので「これだ」とタイミングを教え、パーキングブレーキをとくと、AT車での坂道発進ができます。

比較対照として、ヒルスタートアシスト搭載車でも登り坂で停車

Dギア+ブレーキペダルだけの状態からペダルの足を離すと…

一瞬ですが、充分アクセルペダルに足を移動する間ぐらいは、停車した状態をキープしてくれました!

これは知らなかったシステムで、長男に坂道発進を教えたきっかけに夫から教えてもらいました。

私が34年前に免許を取ったときに、父にしてもらったように、長男にも我が家のAT車(ヒルスタートアシスト搭載なし)で仮免許練習をしてあげたいなと思います。

今後の進展もまたご報告します。

 

軌道に乗せる

長男は21歳ですが、まだまだ自立とは程遠い状態です。

同級生には一人暮らしをして仕事をしたり勉強をしたりしている人もいるので、つい「すごいな」という感情と共に言葉に出てしまいます。

お子さんを起こしてもなかなか起き上がってこない、もしくは、ご自身が幼かった頃、起こされてもすんなりと起き上がれなかった、ということはないですか?

そんなときはどうされていますか?

前にも書きましたが、長男はMT車コースを自分で選びました。

もし、これを長男自身が決めていなかったらどうでしょうか?

それで望まぬ結果になったとき、きっと、「親の言う通りにした結果こうなった」と言うのです。(全ての人に当てはまりません)

起きられなかった結果遅刻したとき、「どうしてもっと早く起こしてくれなかったのか?」とか、起きた後もダラダラと過ぎていたにも関わらず、親のせいにした、なんて心当たりないですか?

自分で決めたことに責任を持つ

これは、依存せず自分で進むための一歩だと思います。

ただ、人によって得意苦手、個人差はもちろんあるので、ここで大切になるのは甘えやサポートです。

「甘え?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

詳しくは過去の記事に書いているので、参考にしてみてください。

nanase-m.hatenablog.com

21歳でも自立できず困っていたら、甘えやサポートが必要な我が子です。

先走って転ばぬ先の杖を出すのではありません。現状をくみ取ったり、甘えやすい環境を作ったり、伴走しやすいようヒントを投げかけたりなど、サポートを必要とする人に合わせてまちまちです。

このような対応のことを、心理系専門家の多くは「伴走する」「軌道に乗せる」という表現をします。

こう変わりたいというゴールを見据えた行動だからです

 

全ての分岐点において…

長男の教習所でのお話から脱線してしまいましたが、サポート繋がりで、子育てのみならずサポートを必要とする人への関わり方、自分自身の分岐点での判断について振り返りながら書いてみました。